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ざっくりとTerraformとCloudFormationの比較

Terraformの強みは、そのマルチクラウド対応と、柔軟性の高いカスタマイズ性。AWSに特化しているCloudFormationに対し、TerraformはAWS以外のクラウドやオンプレミス環境、サードパーティのサービスまで幅広く対応でき、インフラをコードとして管理する際の選択肢が広がる。

以下のようなケースではTerraformが有利:

  • マルチクラウド戦略ハイブリッド環境を運用したい場合
  • AWS以外のリソース(Google Cloud、Azureなど)を同時に管理する必要がある場合
  • 柔軟なモジュール化プラグインによる拡張性が求められる場合
  • インフラ変更の透明性事前計画を重視する場合

Terraformの強み

Terraformの大きな強みは、そのマルチクラウド対応と、柔軟性の高いカスタマイズ性にある。CloudFormationがAWSに特化しているのに対し、TerraformはAWSだけでなく、Google CloudAzureといった他のクラウドプロバイダーにも対応しており、さらにオンプレミス環境やサードパーティのサービスまで含めてインフラを管理できる。このマルチクラウド対応により、インフラをコードとして管理する際の選択肢が広がる。

Terraformが有利なケース

  • マルチクラウド戦略やハイブリッド環境の運用
    複数のクラウドプロバイダーを使い分ける場合や、オンプレミス環境とクラウド環境を組み合わせて運用するハイブリッド環境では、Terraformの柔軟性が大きな武器になる。どのクラウドプロバイダーにおいても共通のコードでインフラを管理できるため、効率的にインフラの構築・管理が可能。
  • AWS以外のリソース(Google Cloud、Azureなど)を同時に管理する必要がある
    企業がAWSだけでなく、Google CloudやMicrosoft Azureなどの異なるクラウドプロバイダーを使用する場合、一つのツールで一元管理ができる点がTerraformの大きな強み。
  • 柔軟なモジュール化やプラグインによる拡張性が求められる
    Terraformはモジュール化が容易で、コードの再利用性が高い。これにより、インフラ管理がスケーラブルになり、大規模なプロジェクトにも対応可能。また、サードパーティのプラグインを使った機能拡張ができる点も魅力的だ。
  • インフラ変更の透明性や事前計画を重視する場合
    Terraformのplanコマンドは、実際にインフラに変更を加える前に、その変更がどのような影響を与えるかを視覚化する機能を持つ。この「プランニング機能」により、変更のリスクを事前に評価し、不測の事態を防ぐことができる。

CloudFormationの強み

CloudFormationは、AWS専用のインフラ管理ツールであり、AWSに深く統合されている。そのため、AWSリソースの最新の機能やサービスが迅速にサポートされ、AWS環境を最適に管理するための機能が豊富に備わっている。以下はCloudFormationが有利なケース。

  • AWS環境に特化した運用が必要な場合
    CloudFormationは、AWSが提供するサービスや機能をいち早くサポートするため、AWS環境を最適に運用する際には非常に便利。AWSでのインフラ管理を強力にサポートするツールチェーンとの統合も容易。
  • AWSマネジメントコンソールからの統合的な管理が必要な場合
    CloudFormationはAWSコンソールやAWS CLI、SDKともシームレスに連携しており、AWSの他のサービスと統合された管理を行いたい場合に最適な選択肢となる。
  • 無料で使いたい場合
    CloudFormation自体は無料で利用でき、他のAWSリソースの費用だけを考慮すればよい。追加のコストをかけずにAWS上でインフラをコード化したい場合は、CloudFormationが有利。

TerraformとCloudFormationの選び方

選択肢としてTerraformとCloudFormationのどちらが適しているかは、利用する環境やインフラの規模、クラウド戦略に依存する。

  • マルチクラウドやハイブリッド環境を運用する場合は、Terraformが最も柔軟で、どのクラウド環境でも共通のコードを使って管理ができるため有利。
  • AWS環境に特化しており、AWSリソースのフルサポートをすぐに利用したい場合は、CloudFormationが適している。特にAWSの新機能をすぐに活用したい場合、CloudFormationは常に最新のAWS機能と連携する。
  • コードの拡張性やモジュール化の柔軟さが求められる場合は、Terraformの方がモジュール化やプラグインによる拡張が可能なため、長期的なプロジェクトに向いている。

追加の考慮事項

  • 状態管理
    Terraformはtfstateファイルでインフラの状態を管理するが、これを管理するためにS3やRemote Backendの設定が必要。CloudFormationはAWSによってインフラの状態を自動的に管理してくれるため、追加の設定は不要。
  • サポートされるリソースの範囲
    CloudFormationはAWSリソースに完全特化しているため、AWSのすべてのサービスに迅速に対応するが、Terraformは多種多様なクラウドプロバイダーやサードパーティリソースもサポートする。マルチクラウド環境や複数のプロバイダーを一括管理したい場合、Terraformが優れている。

このように、TerraformとCloudFormationは、それぞれ異なる強みを持つ。マルチクラウドやカスタマイズの柔軟性を重視するならTerraform、AWS環境に特化して効率よくインフラを管理したいならCloudFormationを選ぶのが最適な選択となる。